建設業が“建設業”とよばれるようになったのはせいぜいここ15年位である。その以前は土木建築業とか土木建築請負業とかよんでいた。通称は“土建屋”請負師であったし、現在でもそうである。そしてこの“土建屋”のイメージを構成する要素はといえば、まず汚職であり、暴力・封建性・ピンハネ……などである。芝居や小説でも“土建屋”の役廻りはどうも歩が悪い。それはこれらが1種の通念だからである。つい先年も、政府から勲章か何かをやろうといわれたある評論家が、「土建屋ずれと一緒に……」といってけとばした例があったし、やはりある評論家は自衛隊の平和的利用?を論じて「何略土建屋にまでおちぶれなくても……」といった。
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こういう資料はいくらでもある。汚職・暴力……は別に建設業の専売ではなく、日本社会の病理のようなものだが、建設業はとくにその病理的な部分としてあつかわれることが多かった。ガルブレイスは「人々は通念にはたいてい賛成する。しかし通念と事実とは別個の生命をもっていて、かなりの期間にわたって独自のケースをたどる」という意味のことをいっている。