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巻き返す日本勢

2011.10.28

活発な外資の動きに対抗して、日本勢もやや遅れて不動産獲得競争に参戦した。はじめのうち目立ったのは、不動産ファンドのダヴィンチ・アドバイザーズたった。2006年7月にモルガン・スタンレー系の不動産ファンドから東京・港区にある旧秀和の芝パークビルを購入した。1982年に竣工した延べ面積が10万平方メートルを超える大型ビルで、かつてダイエーが東京本社を置いていた。ビルは100メートルを超える横長で「軍艦ビル」と呼ばれていた。

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1430億円で、当時としては国内最大の不動産取引だった。さらに2006年9月にダヴィンチは傘下のファンド「カドベ」を通して、東京・千代田区の東京駅八重洲にある「パシフィック・センチュリー・プレイス」のオフィス部分を、パシフィック・センチュリー・グループから2000億円で買い収った。これによってダヴィンチ・グループの運用資産は1兆円を突破し、不動産ファンドの後進を見せつけた日本の不動産会社も巻き返しに出る。06年には東急不動産は出資する共同会社を通じて高島屋新宿店が入居する土地建物を1200億円で取得する方針を発表、さらに同社は07年9月に銀座東芝ビルを1610億円で買収した。従来は東京・渋谷区を中心とした地域の開発に力を入れていたが、JR山手線の南牛分をターゲットに拡大路線を鮮明にした。森トラストは06年大阪でロイヤルホテルに150億円を出資、07年にはダヴィンチと組んで虎ノ門パストラルホテルを農林漁業団体職員共済組合から2300億円で購入した。虎ノ門パストラルは鑑定価格1200億円を参考価格と示していたが、その水準を大幅に上回った。こうした不動産獲得競争の激化で、東京の優良不動産は品薄になった。そのため購入対象は不動産そのものから、不動産を抱える企業にも広がっていった。というのも老舗企業のなかには優良不動産を抱えている企業があり、その不動産の評価額が企業の時価総額を上回っている事例も少なくなかったからだ。外資の買収候補リストには「宴会場A社一時価総額250億円」「ホテルB社・時価総額1500億円」など、生々しい数字が並んでいた。





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